B-PACSBLOG2023NOAH / VOXYのドットガラス部【ビーパックスはこうしている】仕上がりについて実車写真で解説

NOAH / VOXYのドットガラス部【ビーパックスはこうしている】仕上がりについて実車写真で解説

2023/04/13 19:36 CATEGORY: カーフィルム スモークフィルム

トヨタを代表するファミリーカー「ノア」「ヴォクシー」ですが、80系以降よくご質問いただくスライドドアガラスの「セラミックドット」部の「カーフィルム施工」についての記事です。同じミニバンの「シエンタ」にも該当しますが、もう少し緩くお考えいただいても良いかと思います。

ドット部分の施工はディーラーや各施工店で考え方の違い、仕上がりが異なります。今回は写真を使いながら気になるポイントを解説していきます。

写真に関して、出来るだけ実際目にした状態と近い写真でお送りしたいので暗い写真がありますがご了承ください。

結論から申すとビーパックスで「ドット対応フィルム」は使用しておりません。(個人的にも”ドット対応フィルムが全てではない”と思っています。)

ドット対応フィルムを使用しないタイプの記事は見かけないのでぜひご参考にしていただけたらと思います。


この記事は、国家資格「ガラスフィルム施工一級技能士」を取得した職人が貼るフィルム施工専門店「ビーパックス」で施工した写真を使用しております。他の施工店が同じフィルムを使って施工しても同じ仕上がりになるとは限りませんのでご注意ください。


まずはじめに

この記事をご覧いただいている方は既にご承知の事かと思いますが、「セラミックドット」とはこのようなガラスです↓↓

主に写真のようにフロントガラスの上部に採用されております、ドット状の凹凸が表面にあり触ると”ブツブツ”している箇所があるガラスです。ちなみに、この写真は弊社で透明遮熱フィルムを施工させていただいており、フチにその影響が出ていて透明なので余計に分かりやすいですが、ブツブツの中も特段違和感はありませんね。

ノア/ヴォクシーはスライドドアのプライバシーガラスの両端にこのセラミックドットがあります。その部分が”ブツブツ”しているので「カーフィルムにどのように影響するのか」、「各施工店ではどう処理しているか」が気になるポイントかと思います。


剥がれについて

ビーパックスの場合、「ドット部分もカーフィルムを施工しています」が、まず「剥がれる事はありません」
80系90系に限らず、殆ど世の中にある車にカーフィルムを貼る場合、フロントガラスや運転席・助手席にある「ドット」や「刻印」を含めフチが浮く箇所は多数存在しますが、それらが原因で剥がれた報告は未だありません。安心してご使用いただく事が可能です。
(ディーラーではドット部分をカットされる件について今回は割愛します。画像検索されると一目瞭然ですが差異が大きくオススメしません。)


多くのフィルム施工店の場合

多くの施工店がこの議題で紹介している場合「セラミックドット対応フィルム」なるものを使用されています。
これは、フィルムの糊を厚くする事でドットの凹凸を糊で埋める事の出来るフィルムです。さらに施工時にはドットを削り作業を行います。それにより懸念されている「まだら模様」になるのを回避出来る製品です。仕上がりを最優先する場合「セラミックドット対応フィルム」を施工するのが適していると思われます。


ビーパックスでフィルムを貼る場合

カーフィルム施工店で一般的に取り扱われている「セラミックドット対応フィルム」はビーパックスでは使用しません。その為ドット対応フィルムの写真はありません。スモークフィルムは主に「ルミクールSD(IKC)」「シルフィード(IKC)」「WINCOS Premium(リンテック)」を用いる事が多いです。

それぞれを比較しながら、使用しない理由をお伝えしていきます。

以下では、上記3点のように普段用いている業務用フィルムを「通常フィルム」、セラミックドットに対応しているフィルムを「ドット対応フィルム」と呼ぶことにします。

通常フィルムとドット対応フィルムの特徴

通常のカーフィルムを使用する理由やドット対応との比較をご紹介いたします。

◆「通常フィルム」のメリット

・遮熱効果が高いフィルムやコストに優れたフィルムが選べる
・歪み(ゆらぎ)の少ないスッキリとした視界で、車内からも見やすい
・濃さの選択肢が多い

◇「通常フィルム」のデメリット
・少しドット部のまだら模様が出てしまう

◆「ドット対応フィルム」のメリット

・通常フィルムに比べ、ドット部の違和感が少なくなる

◇「ドット対応フィルム」のデメリット

・ドット1つ1つ周辺の浮きは出てしまう
・ドット部はぼやける(?)
・通常フィルムより糊が厚いためドット部以外は歪み(ゆらぎ)が強い
・遮熱性能は…?スペックの記載が見たらない
・ドットを結構削らないといけない
・濃さの選択肢が少ない


ドット部分に視点を置くと、当然対応フィルムの方が綺麗な仕上がりにはなると思いますが、何も貼っていない状態と比べ完璧かと言われると…?

ネット上でドット対応フィルムの施工写真を見たり注意書きを見ていると懸念が全て晴れるようでは無い事が分かります。

通常透明フィルムの写真で応用しますが、かなり凹凸を削ってドット対応フィルムを施工したとしても、どうしても光の角度によってフチの跡は見えたり見えなかったりします。


ビーパックスではドット部は削らずに作業しておりますのでご安心ください。

またスライドドアガラス全体を見るとドットになっていない範囲の方が大きいですが、ドット対応フィルムはドット部分以外も糊厚なので通常カーフィルムと比べるとゆらぎが大きく、スッキリとした視界を求める場合は通常カーフィルムに軍配が上がります。


通常フィルムを貼ったらこんな感じになる

WINCOS PremiumSeries「HCD-10G」を施工した例です。WINCOS Premiumシリーズは酸化タングステンによる非常に高い遮熱効果と、「糊が薄い」事による視界のゆらぎが少ないスッキリとした視界が特徴なフィルムです。また淡いブルー混じりのスモークが高級感を演出します。

糊が薄いフィルムなので、ドットガラス以前に貼るのが難しくゴミも目立ちやすい職人泣かせなフィルムです。シルフィード等に比べるとドット部の影響が大きいフィルムとなりますが、そのフィルムの性能や見た目に魅了される方が多く、弊社で一番人気のスモークフィルムです。車内からは本当に見やすい良いフィルムです。

ドット部においては悪条件な組み合わせですが、、、施工するとこんな感じになります↓↓

【外から】














【内から】













外からは正直何も影響が無さそうな程に自然で、跡は分かりません。ラインが分かるのはどの状態でも分かるので致し方無いでしょう。内から見ると、やはりまだら模様は出てしまいます。全体図を見ると分かりづらいです。もし、通常フィルムではなくドット対応フィルムを施工した場合、これらよりふとした時の「ゆらぎ」の方が必ず気になるでしょう。このまだら模様、正直気に留める程…?という感じもします。職人の腕やその時により全て一緒では無いとは思いますのでそこだけご注意ください。


お気づきの方も居られるかもしれませんが、TOPのアイキャッチ画像から今まで、全てフィルムを施工した写真を使用しております。(全てWINCOSです)冒頭で申した通り、目に見た映像に近い写真にしてあります。
タイトル「まずはじめに」に登場した写真が、まさか施工済みと気付いていなかったり、”許容範囲レベル”だと思う方は通常フィルムの方が合っています。好きな性能のフィルムを選んでください。気になる方はドット対応フィルムの方が良いと思いますが、「ゆらぎが強くなる」「完璧ではない」事はご理解の上の選択となります。

ビーパックスが通常フィルムを選ぶ理由

苦労とコストをかけて貼ったドット対応フィルムより、通常フィルムを使用した方のメリットが大きいからです。

ドット対応フィルムは
・セラミックドットは削る
・凹凸面のまだら模様は綺麗だが貼った感は分かる
・凹凸以外の面がゆらぎやすい
・遮熱スペックの記載が無い
・濃さの選択肢が少ない
・結局少しは跡が見えてしまう

ゆらぎは蜃気楼や陽炎(かげろう)のような現象で、ひどいと気分が悪くなったり視界が悪くスッキリしないなどの影響があります。

通常フィルムであれば
・セラミックドットは削らない
・凹凸面はまだら模様になる
・スペックは公開されており好きなフィルムを選べる
・日本製で品質も高い
・濃さの選択肢も豊富
・ゆらぎが少なく凹凸面以外は見やすい

一流メーカーのフィルムはやっぱり高品質でそれだけの良さがあります。ドット対応フィルムを使用しても完璧な処理にはならないので採用していません。

通常フィルムは少しまだら模様が目立ちますが、フィルムを貼る良さが沢山あるので、ビーパックスでは”こだわりを持って”通常フィルムを使用しております。

以上、セラミックドット部の施工についてでした!


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物心がつく前から車が好きで、幼少期にマイカーで回る動物園に行っても車ばっかり追いかけていたそうです。 運転して楽しい車が好きで、ドライブに欠かせないオーディオカスタムもゆっくり楽しんでいます。