可視光線透過率問題への取り組み

  ディテーリング:カーフィルム可視光線透過率問題への取り組み

2004年8月に「可視光線透過率」を巡る問題が浮き彫りになり、透明遮熱/断熱フィルムを始めとした高機能フィルムの普及に立ちはだかる壁ができてしまったのです。ビーパックスは、カーフィルムに関する問題を解決し、カーフィルムの豊富な価値をより多くの方に知っていただくため、現在もさまざまな取り組みを行っています。
2015年4月、JCAAと国土交通省のタッグによるフィルム車検についての適正化に新たな展開がありました。「JCAAと国土交通省が正しい車検をサポートします」の詳細

可視光線透過率問題

トヨタ・エスティマ 2004年8月、ビーパックスが透明遮熱フィルムを施工した2001年式トヨタ・エスティマが、京都南自動車検査場で車検を受けました。その際、可視光線透過率が70%を下回ったため車検に通らない、という問題が発生しました。ビーパックスではオーナー様に了解を得て、問題箇所のカーフィルムを一度剥離し再び車検に出したところ、ガラスのみの状態であったにも関わらず、運転席・助手席の側面ガラスの可視光線透過率は、助手席側面:69.6%、運転席側面:68.6%という結果になりました。ところが京都陸運支局は、これを合格としたのです。ビーパックスはこの対応に疑問を抱き、京都陸運支局の担当者に問い合わせたところ、「純正ガラスのみの状態なので可視光線透過率が70%を下回っていても通した」とし、「それ以上のことについては、国土交通省または自動車メーカーに問い合わせて欲しい」という回答が返ってきました。そこで、直ぐに国土交通省 技術企画課と、自動車メーカーであるトヨタ自動車のお客様相談センターに問い合わせ、両者の回答を求めました。国土交通省 技術企画課からは、「重要な内容なので一度預からせて欲しい」という回答を得ましたが、その後、明確な回答はありませんでした。またトヨタ自動車・お客様相談センターからは「メーカーとして商品に不備があれば対応するはずなので、今は特に対応することはない」という回答しか得られませんでした。トヨタ自動車はこの直後に、トヨタ全車種についてのウィンドウガラス可視光線透過率をWEBサイトへ記載しましたが、そのようなことで解決する問題ではありません。

トヨタ公表・車種別ガラス可視光線透過率
車種名フロントガラス
可視光線透過率
運転席・助手席側面ガラス
可視光線透過率
(2009年1月現在/トヨタ自動車WEBサイトより)
アリオン約70%約70%
プレミオ約70%約70%
クラウンアスリート約76%約71%
ハリアー約78%約72%
アルファード約79.2%約72.8%
アルファード(IRカット機能付)約77.8%約77.0%
マークX約73%約73%
マークX ジオ約78%約73%
ヴェルファイア約78%約73%
ヴェルファイア(IRカット機能付)約77%約73%
プリウス約78%約73%
IQ約78%約75%

各団体の不透明な回答に疑問は消えず、その後ビーパックスは国土交通省、陸運局、自動車メーカー、ガラスメーカーに対して調査を続けることにしました。調査を続ける中で、可視光線透過率の問題を引き起こす原因の一つとして、「ティントメーター(可視光線透過率測定器)が統一されていない」という情報を得ました。各都道府県の陸運局で使用されているティントメーターは精度にばらつきがあり、±3%の誤差が出てしまうというのです。これでは、ある陸運局で測定した時には可視光線透過率が70%であっても、同じガラスを他の陸運局で測定した時には67%となる可能性があります。つまり、測定する場所などによって合否の結果が変わってしまうのです。ここでもう一つ問題になるのが、「誤差が発生する場合、それに対してどのように判断し処理するのか」ということが明確に定められていないことです。明確な判断基準がないために、担当者によって合否の結果が左右されている可能性があります。このような状態で、どうして正しく公平な検査ができるのでしょうか。重要な問題を放置し続けてきた自動車業界の体制に憤りを感じ、ビーパックスはこの問題に本気で取り組み始めたのです。

  • 京都陸運支局での検査の様子
    京都陸運支局での検査の様子
  • ティントメーター(可視光線透過率測定器)
    ティントメーター(可視光線透過率測定器)
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国政へのアプローチ

ビーパックスが調査中に得た情報はその都度、JCAA及びディテーリング業者に報告し、情報を共有していました。それらの情報を携えて、2006年9月、 JCAAの青木会長が当時の環境大臣・小池百合子氏を訪問し、国政へのアプローチをかけていました。様々な活動が実を結び、2007年8月31日には山際大志朗氏(自民党・衆議院議員)、鬼頭氏(自民党・政策秘書)ら現職衆議院議員をまじえての会議が実現しました。この会議には、JCAAの関西副支部長としてビーパックスも参加し、問題についての経緯や調査結果などを報告しています。

第1回:現職衆議院議員をまじえ、
「可視光線透過率問題」についての理解を深める

  • 第1回:会議の様子
  • 第1回:会議の様子

出席者:
[自民党]
山際大志朗氏(衆議院議員)、鬼頭氏(政策秘書)
[ウィンドウフィルム工業会、フィルム/ガラスメーカー]
植木氏(事務局)、福島氏(日本パーツ)、内海氏(リンテック)、浜氏(アイケーシー)、磯貝氏(アイケーシー)、横田氏(ウィンドウフィルム工業会)
[JCAA/日本自動車フィルム施行店協会]
青木氏(会長)、佐藤氏(東北支部長)、伊藤氏(関東支部長)、内田氏(中部支部長)、兼原氏(関西支部長)、國田氏、、佐々木氏、鳴海氏、阿部氏、井上(関西副支部長)
[報道]
前田氏(時報社/ガラス建装時報)、佐野氏(フィルムニュース社)
【 2007年8月31日 実施 】

翌2008年3月にはJCAA・青木会長が当時の経済産業大臣・甘利明氏を訪問するなど啓蒙活動を続ける中、同年9月30日には、国土交通省と自動車検査独立行政法人をまじえての会議が実現し、問題に直接関係する機関へ現状報告と問題提起ができました。

第2回:国土交通省、自動車検査独立行政法人への問題提起

  • 第2回:会議の様子
  • 第2回:会議の様子

出席者:
[自民党]
山際大志朗氏(衆議院議員)、鬼頭氏(政策秘書)
[国土交通省]
山田係長(自動車交通局技術安全部技術企画課)、千葉課長補佐(自動車検査独立行政法人本部業務課)
[ウィンドウフィルム工業会、フィルム/ガラスメーカー]
植木氏(事務局)、福島氏(日本パーツ)、鳥養氏(住友スリーエム)、内海氏(リンテック)、浜氏(アイケーシー)
[JCAA/日本自動車フィルム施行店協会]
青木氏(会長)、伊藤氏(関東支部長)、内田氏(中部支部長)、兼原氏(関西支部長)、佐々木氏、鳴海氏、阿部氏、井上(関西副支部長)
[報道]
鈴木氏(日刊自動車新聞社)、三橋氏(ジェムコ/カーディテイリングニュース)、前田氏(時報社/ガラス建装時報)
【 2008年9月30日 実施 】

この会議において、国土交通省と自動車検査担当官からは「測定器については指定された検査器を使うことになっているが、車検の場合、民間の修理工場で計測するケースもあり、審査によって誤差が生じる場合もある。そこで当局としては誤解を与えないよう検査方法を統一、徹底させていきたい」という見解を得ることができました。この見解は、道路運送車両法第29条を正しく運用するための大きな一歩になると確信しています。

国土交通省および自動車検査独立行政法人の見解により、ティントメーターが統一されていない事実を国政が認めたとも言えます。可視光線透過率問題に対する取り組みを始めてから4年、ようやく問題解決に向かい大きく前進しました。

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お客様/自動車業界への周知・啓蒙活動

ビーパックスでは車雑誌/フリーペーパーに「透明フィルムと車検についての意見広告」を出し、問題の周知と弊社の方針をお客様や自動車業界へ伝える活動を行っています。

意見広告 Vol.05 [PDF]  意見広告 Vol.04 [PDF]  意見広告 Vol.03 [PDF]  意見広告 Vol.01 [PDF]

ディーラー/車検場の方へ透明フィルム車検サポートを無料で行います

弊社では機能性フィルム普及のため、可視光線透過率測定器の販売、測定方法の指導など、さまざまなサポート体制を敷いております。
陸運局指定工場様の場合、自社内検査が可能な可視光線透過率測定器を貸出します。操作方法の指導や、出張測定も可能ですので、お気軽にご相談下さい。(その他、紫外線/赤外線測定、フィルムに関するご相談も承ります)  Tel:075-312-8868   E-mail: info@b-pacs.com

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JCAAと国土交通省が正しい車検をサポートします

ねばり強く国政へのアプローチを続けた結果、正しく施工されたフィルムが車検に通らない事例に対して、2015年4月からJCAAと国土交通省が主体となりフィルム施工の車検対応が始まりました。 これからは国家資格を保持した施工技師のいるJCAA加盟店にてフィルム施工されると、車検時にJCAAがサポートいたします。
[1] 施工時に「国家資格ガラス用フィルム施工技能士」が可視光線透過率を測定し、保安基準を満たしていることを確認します。
[2] 3枚複写式の「ウィンドウフィルム保安基準適合証明書」を施工店(JCAA)/お客さま/国土交通省でそれぞれ保管します。
[3] 車検時に証明書をご提示ください。
お客さまには車検時に証明書を提示していただくのみ。車検について問題があれば施工店を通してJCAAにお問い合わせください。

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今後の展望

お客様への説明

問題が発生して以降、ビーパックスではフィルム施工前のガラスについても可視光線透過率を測定し、記録しています。また同様のことを他店にも行ってもらうよう、啓蒙してきました。これが元となり、現在JCAAでは「ウィンドウフィルム保安基準適合証明書」の発行しています。これは、陸運局が計測値を出す以前に、ウィンドウガラスにフィルムを施工する前の可視光線透過率の数値と、フィルムを施工した後の数値、フィルムを施工した車種、使用したフィルムのメーカー名・ブランド名、フィルムの可視光線透過率、IRカット率、測定者の氏名と技能士番号を記入するものです。
2015年4月、JCAAと国土交通省で「ウィンドウフィルム保安基準適合証明書」の運用が決まりました。「ウィンドウフィルム保安基準適合証明書」には、お客様を始め、関係機関にとって信頼の証になることを期待しています。

法律は正しく運用されるべきです。しかしながら、いつまでも同じ法律で問題なく運用していけるかというと、必ずしもそうではありません。技術や製品の進化や地球環境の変化など、カーフィルムをとりまく環境が変わったとき、法律が正しく運用できなくなる可能性は十分にあります。ですから、時代や環境に合わない法律について指摘し、法改正を視野に入れて問題を解決していくことも必要なのです。

ビーパックスは今後も法律に則った施行をすると同時に、関連の法律を監視し、問題があればそれについて調査・指摘し、ウィンドウフィルム業界がより良い発展を遂げるための取り組みを続けてまいります。

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