カーフィルムに関するB-PACSの指針

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高機能フィルムの普及に向けて ビーパックスはこれまで様々な種類のカーフィルムを試し、その時その時に本当にいいと思う製品をお客様におすすめしてきました。特に透明断熱フィルムは昨今の地球環境問題に対して非常に有効であり、前席ウィンドウガラス3面への施工を積極的に推奨しています。
ところが「可視光線透過率」を巡る問題が浮き彫りになり、透明断熱フィルムを始めとした高機能フィルムの普及に立ちはだかる壁ができてしまったのです。ビーパックスは、カーフィルムに関する問題を解決し、カーフィルムの豊富な価値をより多くの方に知っていただくため、現在さまざまな取り組みを行っています。

カーフィルム


より良い製品を追求する

現在のカーフィルムにはプライバシー保護、飛散防止、UVカット、IR(赤外線)カット、エアコンの高効率化など、様々な機能を持った製品があります。これまでにビーパックスは、その様々な製品を実際に試してきました。中でも今注目されている透明断熱フィルムについては、ほぼ全ての製品を試験しています。


ガラス耐衝撃実験風景。フィルム無施工のガラスは簡単に割れてしまう。 またセキュリティーフィルムは、他店に先駆けて取り扱いを始めました。当初は自動車ウィンドウガラスへの施工事例がほとんどなかったため、施工方法を一から確立する必要がありました。ビーパックスは、住宅用窓ガラスへの施工経験をもとに施工方法を追求し、また耐衝撃実験を何度も繰り返すことで、自動車ウィンドウガラスに最適な施工方法を確立してきたのです。

ビーパックスが日々アンテナを張り巡らせ、常に自らの目で製品を吟味しているのは、より良い製品を広く普及させ、その価値を多くのユーザー様に実感していただくための取り組みなのです。


JCAAへの加盟と施工者の技術向上

フロントガラスやリアガラスに対してフィルムを施工する場合、いくつかに分割したフィルムを貼るのが一般的です。これは、フロントガラスやリアガラスが球面状であるためで、平面のフィルムを球面に無理なく貼るための方法なのです。しかしこの方法では、繋ぎ目ができてしまい、車内側から光が漏れることでクリアな視界にならないというデメリットがあります。またフィルムを分割する際、カッターでガラスや熱線にキズをつけてしまう可能性が高く、大きなリスクを伴います。


1枚貼り施工イメージ そこで開発された技術が、球面状ガラスへの1枚貼りです。この技術は特許が取得されており、特許権は日本ウィンドウ・フィルム工業会(厚生労働大臣指定試験機関)にあります。そのため、日本ウィンドウ・フィルム工業会の賛助団体であるJCAA(日本自動車用フィルム施工店会)に加盟しているショップだけが、1枚貼りでの施工を許されています。ビーパックスはJCAAに加盟しており、フロントガラスへの透明断熱フィルム施工にカーフィルム1枚貼りの技術を用いています。

日本ウィンドウ・フィルム工業会では国家技能試験制度が設けてられており、自動車用カーフィルムの優良施工者を育成しています。ビーパックスでは、お客様に安心して施工をお任せいただくため、この国家技能資格を有するスタッフが常駐し、日々技術向上に取り組んでいます。


法律に則った施工


透過率測定中イメージ フロントガラス、運転席側面ガラス、助手席側面ガラスの前席3面については、道路運送車両法の保安基準 第29条3項において、「透明で、運転者の視野を妨げるようなひずみのないもの」「運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲における可視光線透過率が70%以上のもの」と定められています。特に重要視されているのは「可視光線透過率」で、前席3面にカーフィルムを施工する際には、フィルムだけの可視光線透過率ではなく、ガラスとフィルムを合わせたときの可視光線透過率が70%以上でなければなりません。ビーパックスでは必ず、カーフィルム施工後に可視光線透過率を測定し、車検に対応できるかどうかを確認した上でお客様へお渡ししています。

濃色カーフィルムは、装着するとプライバシー保護の効果が得られる反面、車内からの視界が低下するため視野範囲も狭くなってしまいます。そのため道路運送車両法の保安基準 第29条が一部改正されることになり、フロントへの濃色フィルム施工に対する規制が強化されました。2003年4月1日改正道路運送車両法の施行を受け、ビーパックスでは、法改正前にフルスモーク施工を行った車両に対し、濃色フィルムを下取りして透明断熱フィルムを施工するなど、不正改造車を排除する活動を積極的に展開してきました。現在では、断熱効果などを目的として前席への濃色フィルム施工を希望されるお客様に対し、正しい知識をご説明した上で透明断熱フィルムをおすすめしています。フロントへの濃色フィルム施工は行わず、後席サイドガラス及びリアガラスへのみ施工を行っています。 
リアへのスモークフィルム施工イメージ

その他、フロントガラスに施工する「サンシールドフィルム」の施工可能な範囲は、道路運送車両法の保安基準 第29条4項第6号において「前面ガラスの上縁で、車両中心線と平行な鉛直面上のガラス開口部(ウェザ・ストリップ・モール等と異なる部分及びマスキングが施されている部分を除く)の実長の20%以内の範囲」という規準があります。つまり、装着する場所はフロントガラスの上縁で、フロントガラス縦の長さの20%以内におさまるように施工しなければなりません。


サンシールドフィルムに関する保安基準

これらのカーフィルムに関する法律に違反した場合、違反車のオーナーのみならず施工者も罰せられます。法律に則って正しく施工することは、カーフィルム施工業者の義務なのです。

可視光線透過率問題への取り組み

可視光線透過率問題


トヨタ・エスティマ 2004年8月、ビーパックスが透明断熱フィルムを施工した2001年式トヨタ・エスティマが、京都南自動車検査場で車検を受けました。その際、可視光線透過率が70%を下回ったため車検に通らない、という問題が発生しました。ビーパックスではオーナー様に了解を得て、問題箇所のカーフィルムを一度剥離し再び車検に出したところ、ガラスのみの状態であったにも関わらず、運転席・助手席の側面ガラスの可視光線透過率は、助手席側面:69.6%、運転席側面:68.6%という結果になりました。ところが京都陸運支局は、これを合格としたのです。ビーパックスはこの対応に疑問を抱き、京都陸運支局の担当者に問い合わせたところ、「純正ガラスのみの状態なので可視光線透過率が70%を下回っていても通した」とし、「それ以上のことについては、国土交通省または自動車メーカーに問い合わせて欲しい」という回答が返ってきました。そこで、直ぐに国土交通省 技術企画課と、自動車メーカーであるトヨタ自動車のお客様相談センターに問い合わせ、両者の回答を求めました。国土交通省 技術企画課からは、「重要な内容なので一度預からせて欲しい」という回答を得ましたが、その後、明確な回答はありませんでした。またトヨタ自動車・お客様相談センターからは「メーカーとして商品に不備があれば対応するはずなので、今は特に対応することはない」という回答しか得られませんでした。トヨタ自動車はこの直後に、トヨタ全車種についてのウィンドウガラス可視光線透過率をWEBサイトへ記載しましたが、そのようなことで解決する問題ではありません。


トヨタ公表・車種別ガラス可視光線透過率表

各団体の不透明な回答に疑問は消えず、その後ビーパックスは国土交通省、陸運局、自動車メーカー、ガラスメーカーに対して調査を続けることにしました。調査を続ける中で、可視光線透過率の問題を引き起こす原因の一つとして、「ティントメーター(可視光線透過率測定器)が統一されていない」という情報を得ました。各都道府県の陸運局で使用されているティントメーターは精度にばらつきがあり、±3%の誤差が出てしまうというのです。これでは、ある陸運局で測定した時には可視光線透過率が70%であっても、同じガラスを他の陸運局で測定した時には67%となる可能性があります。つまり、測定する場所などによって合否の結果が変わってしまうのです。ここでもう一つ問題になるのが、「誤差が発生する場合、それに対してどのように判断し処理するのか」ということが明確に定められていないことです。明確な判断基準がないために、担当者によって合否の結果が左右されている可能性があります。このような状態で、どうして正しく公平な検査ができるのでしょうか。重要な問題を放置し続けてきた自動車業界の体制に憤りを感じ、ビーパックスはこの問題に本気で取り組み始めたのです。 
陸運局での検査の様子

国政へのアプローチ

ビーパックスが調査中に得た情報はその都度、JCAA及びディテーリング業者に報告し、情報を共有していました。それらの情報を携えて、2006年9月、 JCAAの青木会長が当時の環境大臣・小池百合子氏を訪問し、国政へのアプローチをかけていました。様々な活動が実を結び、2007年8月31日には山際大志朗氏(自民党・衆議院議員)、鬼頭氏(自民党・政策秘書)ら現職衆議院議員をまじえての会議が実現しました。この会議には、JCAAの関西副支部長としてビーパックスも参加し、問題についての経緯や調査結果などを報告しています。

第1回:現職衆議院議員をまじえ、「可視光線透過率問題」についての理解を深める 
第1回会議の様子 出席者:
[自民党]
山際大志朗氏(衆議院議員)、鬼頭氏(政策秘書)
[ウィンドウフィルム工業会、フィルム/ガラスメーカー]
植木氏(事務局)、福島氏(日本パーツ)、内海氏(リンテック)、浜氏(アイケーシー)、磯貝氏(アイケーシー)、横田氏(ウィンドウフィルム工業会)
[JCAA/日本自動車フィルム施行店協会]
青木氏(会長)、佐藤氏(東北支部長)、伊藤氏(関東支部長)、内田氏(中部支部長)、兼原氏(関西支部長)、國田氏、、佐々木氏、鳴海氏、阿部氏、井上(関西副支部長)
[報道]
前田氏(時報社/ガラス建装時報)、佐野氏(フィルムニュース社)
[ 2007年8月31日 実施 ]

翌2008年3月にはJCAA・青木会長が当時の経済産業大臣・甘利明氏を訪問するなど啓蒙活動を続ける中、同年9月30日には、国土交通省と自動車検査独立行政法人をまじえての会議が実現し、問題に直接関係する機関へ現状報告と問題提起ができました。

第2回:国土交通省、自動車検査独立行政法人への問題提起 
第2回会議の様子 出席者:
[自民党]
山際大志朗氏(衆議院議員)、鬼頭氏(政策秘書)
[国土交通省]
山田係長(自動車交通局技術安全部技術企画課)、千葉課長補佐(自動車検査独立行政法人本部業務課)
[ウィンドウフィルム工業会、フィルム/ガラスメーカー]
植木氏(事務局)、福島氏(日本パーツ)、鳥養氏(住友スリーエム)、内海氏(リンテック)、浜氏(アイケーシー)
[JCAA/日本自動車フィルム施行店協会]
青木氏(会長)、伊藤氏(関東支部長)、内田氏(中部支部長)、兼原氏(関西支部長)、佐々木氏、鳴海氏、阿部氏、井上(関西副支部長)
[報道]
鈴木氏(日刊自動車新聞社)、三橋氏(ジェムコ/カーディテイリングニュース)、前田氏(時報社/ガラス建装時報)
[ 2008年9月30日 実施 ]

この会議において、国土交通省と自動車検査担当官からは「測定器については指定された検査器を使うことになっているが、車検の場合、民間の修理工場で計測するケースもあり、審査によって誤差が生じる場合もある。そこで当局としては誤解を与えないよう検査方法を統一、徹底させていきたい」という見解を得ることができました。この見解は、道路運送車両法第29条を正しく運用するための大きな一歩になると確信しています。

今後の展望

国土交通省および自動車検査独立行政法人の見解により、ティントメーターが統一されていない事実を国政が認めたとも言えます。可視光線透過率問題に対する取り組みを始めてから4年、ようやく問題解決に向かい大きく前進しました。

問題が発生して以降、ビーパックスではフィルム施工前のガラスについても可視光線透過率を測定し、記録しています。また同様のことを他店にも行ってもらうよう、啓蒙してきました。これが元となり、現在JCAAでは「ウィンドウフィルム保安基準適合証明書」の発行を提案しています。これは、陸運局が計測値を出す以前に、ウィンドウガラスにフィルムを施工する前の可視光線透過率の数値と、フィルムを施工した後の数値、フィルムを施工した車種、使用したフィルムのメーカー名・ブランド名、フィルムの可視光線透過率、IRカット率、測定者の氏名と技能士番号を記入するものです。カーフィルム保安基準適合証明書には、お客様を始め、関係機関にとって信頼の証になることを期待しています。


お客様への説明 法律は正しく運用されるべきです。しかしながら、いつまでも同じ法律で問題なく運用していけるかというと、必ずしもそうではありません。技術や製品の進化や地球環境の変化など、カーフィルムをとりまく環境が変わったとき、法律が正しく運用できなくなる可能性は十分にあります。ですから、時代や環境に合わない法律について指摘し、法改正を視野に入れて問題を解決していくことも必要なのです。

ビーパックスは今後も法律に則った施行をすると同時に、関連の法律を監視し、問題があればそれについて調査・指摘し、ウィンドウフィルム業界がより良い発展を遂げるための取り組みを続けてまいります。


カーフィルムに携わる者として


セキュリティフィルム施工中 カーフィルムは今日までに、製造技術・施工技術ともに大きく発達してきました。カーフィルムに多くの機能を付加することが可能になった今、「ドレスアップアイテム」から「車内を快適に保つためのアイテム」へと、カーフィルムを施工する目的も変化しています。ビーパックスは、そのようなカーフィルムの歴史と共に歩み、製品・技術・法律について最新の情報を常に追い続けてきました。
様々な情報を追い続けることは、決して容易なことではありません。しかし、業界の「最前線にいるからこそ見えてくる問題」に対し、それまでに培ったノウハウを活かして立ち向かうことこそが、カーフィルムに携わる者の責務であると考えているのです。

カーフィルム